Stand by me

当時21歳 学部4年生 日記

見知らぬ街で、街灯のほとんどない夜道を駅を求めてさまよっていた。舗装された道がなくなり、仕方なく草むらを進んでゆくと、単線の線路にぶち当たった。側道はないので、前後の安全を確認した後、線路の中央をてくてく。

駅は、川の向こうだった。川幅15mほど。左右にはガードレールのようなものはなく、ただ1本の線路だけが川に掛かっていた。枕木の隙間からは下が見えた。垂直感覚は当てにならないが、アパートの3階くらいだと思うので水面まで7mほどだろうか。渡っている最中に電車が来たら、よける空間的猶予はない。左右を見渡したが、普通に渡れる橋は近くにはない。

なんかの映画でこんなシーンがあったなぁなどと思いながら、もちろん渡った。これでシナリオ通り電車がきてしまうと命はさておき多額の罰金を請求される恐れがあったが、幸い電車は来なかった。