感情と、僕と、再構築。

当時22歳 学部4年生 日記

1つではなくて、いろいろな要因が重なっていたのだと思う。そう思いたいだけかもしれない。学校のことと、家族のことと、もっとプライベートなことと、もっと些細なことと。それは、ここには書かない。読んで面白い類のものではないから。

怒りに任せてモノを投げつけるとか、壊すとか、叫ぶとか。テレビドラマなんかを見ているとしょっちゅう出てきて、ああ、これは怒りを表現しているんだな、で、みんな、これを見て、真似をするんだろうな、って。そう、思ってた。感情なんて、意思でコントロールできるものだと。信じて疑ってなかった。

その、僕が!今日は、もう、どうにもならなくて。夜。一人。外を走った。誰に見せたいわけでもなく。誰かに何かを伝えたいわけでもなく。何かを思い出したくて、バドミントンラケットを持って。涙、こらえながら。こらえきれずに、泣きながら。走った。苦しかった。

緑色の金網に。ラケットを投げつけた。誰に見せたいわけでもなく。誰も見てないのを確認してから。衝動だ。これが、衝動か。一瞬。僕の中で何が起きた?こうするとすっきりするような予感がしたのか?誰かに、どこかで密かに、そういう風に教え込まれたのか?わからない。もう、わからない。

ラケットを拾って、また走った。また泣いた。ああ、でも。頭の中だけではどうしても思い出せなかったことを、少しずつ思い出してきたような気がした。

中学生のある日。部活動の仲間と喧嘩して。先生に怒られて。「走って来い」っていわれて。泣きながら走ったっけ。ラケットを片手に。

くたくたになるまで走って。呼吸を整えながら。あ、僕、少しだけど、笑ってる。