友達と屋内工事

当時21歳 学部4年生 日記

その前に、昨日の話。とある理由で、我が家には古いながらも「当時の最新型」100インチプロジェクターがあるのだが、いままでスクリーンは白いシーツに手製の枠をつけたもので代用していた。と、そこへ、ついに、手に入ったのだ。スクリーンである。学校の教室にあるような、バネ巻き取り式のものだ。

重さ8kg。設置したい壁はいわゆる石膏ボードらしく、中は空洞で頼りない。天井はコンクリートで素人には手も足も出ない。どうするか。プロに頼むしか。プロ・・・と、そこで、中学時代よく遊んだ、電気工事屋の息子を思い出した。突然電話をかける。前置きなしで用件を言った。「プロジェクターの投影スクリーンが手に入ったんだけどさ。重さが8kg。なんとか、コンクリートの天井に打ち付けられないかな。」とんとん拍子で話を進めて、明日の昼に来てくれることになった。

で、今日だ。昼食をご馳走してあげよう、と予告しておいたのだが、工事屋なんてやってたら外食は食べ飽きてるだろうと思い、気合を入れて料理をすることに。丁度、サークルの先輩に「この前作ったきのこクリームスパゲッティが傑作でさぁ」と自慢されていたところなので、挑戦したい気分だったし。材料費に糸目をつけなければ、おいしいものを作るのは比較的簡単なのです。

昼過ぎに彼は来た。一人の助手を連れて。そいつも昔よく一緒に遊んだ友達だ。3人でスパゲティを巻きつつ。でっかいスイカを山分けして。なんとも言えず楽しい。

食後ちょっとしてから、仕事が始まった。すっかり1人前の仕事人のような口ぶりの彼に、つい嬉しくなった。中学時代はなんだか調子はずれで危なっかしいやつだったのに。数学とか理科とか、いつも教えてあげてたのに。今、僕の目の前で、僕の知らない知識をたくさん動員して、僕に解けない問題を解いてくれるのだ。それでいて、良かった部分はちっとも変わっていないというのが、またなんとも良い。

壁に針のような工具を何度も打ち込んで向こう側の様子を調べ、見積もりをしてから、材料を買いに行った。脚立と電動ドリルが持ち込まれ、なれた手つきで天井に穴をあけたかと思うと、釘がなかなか進まないというので3人で交代でハンマーを振るったりした。

18:00ごろ、作業は完了した。がっちりと固定された8kgのスクリーンを引き出して、レーザーディスクの映像を投影した。ワンダフォーだ。今まで白シーツで満足していたが、まるで違う明るさと鮮明さ。

その後、3人で「ボディーガード」(たまたまLDがあったので)を鑑賞。

良い日だったので、ここに記録。