魔法体験

当時21歳 学部3年生 日記

諸事情により、ハリーポッターを読み始めた。日曜の晩に「賢者の石」月曜の授業中に「秘密の部屋」と順調に読み進み、今日は「アズバガンの囚人」をかばんに入れて家を出てきた。あまりに天気が良かったので、朝、上野公園で足止め。読み始める。30分ほど読みふけっていたところで。

べち。

突然、開いた本の中央に柿の実の破裂したようなものが出現した。見開き1ページがべちゃべちゃである。音と破裂の形状から判断して、上から落下してきたと考えるのが最も妥当であるが、空を見上げても木はない。状況から考えて、鳥が落下させていったと考えるほかない。よくもまあ、ど真ん中に。おかげで僕は無傷だった。

いや、しかし。落ちてくるのを見たわけではないのである。落ちてくると考えれば説明できる、と、それだけのことである。ひょっとしたら、誰かのいたずら魔法だったのかも。なにしろ、読んでいた本が本だから、そんなこともふと考えた。