転校

当時9歳 小学4年生 回想

元々住んでいたスカイハイツの7階から見える線路の向こう側に、新しいマンションがだんだん出来上がっていくのを日々眺めていた。

で、そこへ引っ越すことになった。歩いて10分もかからない距離だが、線路を一本越えるので小学校が変わることになった。

転校する前は4年5組で、今思い出すと随分と個性的な先生だった。独自の教育理論を持っており、その信念に従っているような感じだった。なんかやたらとシールをくれた記憶がある。

その印象が強かったせいか、転校先の新しい先生はすごく普通の先生に思えた。

話が前後するが、転校前のクラスメイトの多くがサッカー好きで、休み時間は基本的にサッカーだった。校庭にはサッカーコートが2面あって、低学年と高学年で分かれていたような気がする。転校先の学校ではサッカーコート1面しかなく、休み時間にサッカーという感じでもなかった。ジャングルジムとかの遊具のあるエリアで鬼ごっこをする一団に加わった。

校舎は前の学校の方が新しくて綺麗だったなあ、とか、校歌も前の学校の方がかっこよかったなあ、などと内心思っていたので、機会があれば以前の学校の自慢話をしていたような気がするが、さりとて、戻りたい、とか、そういう感情は湧かなかったように思う。自分にどうにも出来ないことは受け入れる、という態度が当時既に出来ていたのかもしれない。